共有と準共有の違い

共有というのは、一般的には何かを共同所有するという意味で使われますが、相続などの場面では所有権を複数名で保有することをいいます。例えば、不動産を相続して、兄弟で2分の1ずつ引き継いだ場合は、その不動産を兄弟で共有しているということになります。相続登記が義務化されましたので、不動産の相続についてもしっかりと相続人で協議する必要があります。

一方で、準共有というのは所有権以外の財産権を複数名で保有することを指します。財産権には物権のほか債権も含まれます。そのため準共有の対象となるのは所有権以外、つまり地上権、抵当権、特許権、鉱業権、永小作権、賃借権など幅広いです。

民法 第264条
この節(第262条の2及び第262条の3を除く。)の規定は、数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用する。ただし、法令に特別の定めがあるときは、この限りでない。

第262条の2
  1. 不動産が数人の共有に属する場合において、共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、その共有者に、当該他の共有者の持分を取得させる旨の裁判をすることができる。この場合において、請求をした共有者が二人以上あるときは、請求をした各共有者に、所在等不明共有者の持分を、請求をした各共有者の持分の割合で按分してそれぞれ取得させる。
    (後略)
第262条の3
  1. 不動産が数人の共有に属する場合において、共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、裁判所は、共有者の請求により、その共有者に、当該他の共有者以外の共有者の全員が特定の者に対してその有する持分の全部を譲渡することを停止条件として所在等不明共有者の持分を当該特定の者に譲渡する権限を付与する旨の裁判をすることができる。
    (後略)

共有は、行方不明の共有者についての所有権を他の共有者に帰属させるための裁判ができる点などを除いて共有と同じ規定が準用されます。

ただし、株式の共有や社債の共有のように別途共有について法律で定められているようなケースでは準用はありません。

共有という概念は共有に比べれば登場する場面は少ないですが、違いとしては所有権を対象にするのが共有、所有権以外を対象にするのが準共有でその違いはほとんどないということになります。