国際相続における包括承継主義と管理清算主義

被相続人が外国籍であったり、被相続人が海外に遺産を持っているといったケースを国際相続といいます。国際相続において重要なのはどの国の法律が適用させるかということです。

国によって相続の法律は異なります。相続が発生した場合、どの国の法律の適用を受けるかということで手続きは大きく異なってきます。

相続には、包括承継主義と管理精算主義という考え方があります。

包括承継主義 被相続人の死亡の事実そのものによって、被相続人の財産が包括的に相続人に帰属する考え方 日本など
管理清算主義 被相続人の財産は、いったん管理者(遺言執行者や遺産管理人)に帰属し、積極財産と消極財産を清算後、相続人に分配する考え方 アメリカなど
国際相続における相続統一主義と相続分割主義

相続そのものの考え方は包括承継主義と管理清算主義に分かれますが、相続する財産ごとにどの国の法律を適用するかという点でも異なってきます。

相続によって財産の種類ごとに、どの国の法律に準拠するかを決める考え方には、相続統一主義と相続分割主義の考え方があります。

相続統一主義 相続財産の種類を問わず、被相続人の本国法(または住所地法)によって統一する考え方 日本など
相続分割主義 不動産についてはその不動産の所在地、動産については被相続人の本国法(または住所地法)を適用する考え方 アメリカ、中国など

本国法とは被相続人の国籍がある国の法律、住所地法とは被相続人の最後の住所地の国の法律です。

例えば日本では、「相続は、被相続人の本国法による。」と規定しています。つまり、日本に不動産や銀行口座を所有する中国籍の人が亡くなった場合には、その相続手続き(相続人の確定や遺産分割の方法)を行うにあたって適用される法律は中国の法律ということになります。アメリカ国籍の人も同様になります。