不在者とは?

不在者とは、住んでいるところを去って容易に帰ってくる見込みがない者をいいます。家庭内の不和などで家を飛び出して行方が分からない者や、蒸発してしまった配偶者などが不在者となります。住所は知っているけど連絡をしても返信がないといった場合や、連絡を取ろうと思えばとれるけど取っていない、とった場合には不在者には該当しません。

不在者財産管理人制度

相続において不在者がいる場合には、不在者財産管理人制度を利用することになります。不在者財産管理制度とは、不在者がいることで相続などの手続きが進められない場合に、家庭裁判所に申し立てることで、不在者に代わって不在者財産管理人に手続きを進めてもらうために利用します。不在者財産管理人自身は不在者本人の代わりの人なので、申立人ではなく不在者の利益のために家庭裁判所が選任する者です。

相続で不在者がいる場合の対応

不在者財産管理人制度は相続のためだけではありませんが、相続手続きで相続人の中に一人でも不在者がいれば手続きを進めることができません。そのため、相続手続きにおいて不在者がいる場合は、以下のようなケースで不在者財産管理人制度を利用することになります。

1)不在者の代わりに不在者財産管理人を選任して遺産分割協議を行う
2)相続の限定承認をする場合に不在者がいる場合に、不在者財産管理人を選任して、不在者財産管理人を含めた相続人全員で限定承認の申し立てを行う

不在者財産管理人の仕事

不在者財産管理人は、不在者に代わって財産を管理して、家庭裁判所に報告することが主な職務です。

不在者財産管理人の申し立てを家庭裁判所に行う際には、候補者の希望を出すこともできます。選任後も不在者のために財産の管理を続けていく必要があるということを理解したうえで、候補者を記載するようにしましょう。

ただし、遺産分割協議の場合は、不在者財産管理人の候補者を身内から挙げるのであれば、相続人以外の親族にしておきましょう。相続人だと利害関係者になりますので、不在者の利益保護という目的を達成できなくなります。(ただし、不在者財産管理人の報酬を親族に支払うことに抵抗があるケースもあるので、親族を候補者にする場合は、不在者財産管理人の報酬を放棄する旨を申し立て時に記載しておくとよいでしょう。)

候補者がいなければ、家庭裁判所で弁護士や司法書士といった法律の専門家が選任されることになります。

不在者財産管理人と相続財産管理人との違い

不在者財産管理人と似たような名前で、「相続財産管理人」という制度があります。相続財産管理人とは、人が亡くなった場合で相続人がいないときに、相続人ではない利害関係者(特別縁故者など)の申し立てで家庭裁判所によって選任される者をいいます。名前は似ていますが、不在者財産管理人と相続財産管理人はまったく異なる制度です。

当事務所では、そもそも申し立てをしたほうが良いのかといったアドバイスから、実際に家庭裁判所に申し立てる手続きの代行までを行っております。不在者財産管理人の申し立てをお考えの際には、ぜひ当事務所までご相談ください。

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